本領域研究の目的
本領域では、分野の異なる研究者が緊密なコンソーシアムを形成し、表現型パラメータと環境応答の分子機作の同時解析によって、植物の高CO2応答を徹底的に解明します。シロイヌナズナ、イネをはじめとして、主要作物や、樹木を含む各生態系を代表する植物を研究対象とします。
本研究で構築する、表現型とオミックスとを同時解析するシステムは、個体レベルの植物科学に広く応用できるものとなるはずです。本研究の成果は、高CO2植物創出の基礎となるとともに、地球環境変化予測に現在使われている生態系モデルを格段に予測性の高い分子生理に立脚するモデルに刷新するなど、社会的にもきわめて重要なものとなるはずです。
分子生理学と生態学・農学の研究者が双方的に刺激することにより、分野間のギャップを埋め、個体レベルを対象とする植物科学を革新的に推進すること、視野が広く、分野間の垣根をものともしない研究者を輩出することも、大きな目標です。
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