Ikenouchi Lab

脂質に着目した細胞生物学の研究を展開しています

教科書に描かれているシグナル伝達や細胞接着などの模式図を見ると、細胞膜はどれも灰色の棒線2本で表現されています。しかしながら実際には細胞膜には数千種類にも及ぶ脂質分子が存在しています。細胞は何故これほどまでの種類の脂質分子を作り出して利用しているのでしょうか?

SingerとNicolsonの細胞膜モデル(1972)

現在、広く受け入れられているSingerとNicolsonの細胞膜のモデル図では、脂質分子は均一に描かれていますが、実際には膜タンパク質と同じくらい多様な脂質で細胞膜は構成されています。

私たちは、細胞膜を構成する主成分でありながら、未解明な点が多い脂質の観点から細胞を見つめて、独創的な知見を得ようと模索しています。具体的には、上皮細胞の細胞接着や極性形成を研究の対象として、脂質の機能を解明していきます。さらに上皮細胞の異常によっておこる癌や線維症などの病態と脂質の関連についても研究対象としています。

新着情報

  • 16/04/05 M1の伴ノ内君が新メンバーとして加わりました。
  • 16/03/15 松沢健司助教が着任しました。
  • 16/03/14 当研究室の青木らによる論文をPNASに発表しました。
  • 16/03/08 研究室ホームページのデザインを変更しました。
  • 15/10/11 研究室が箱崎から伊都へと移転しました。
  • 15/08/15 当研究室の塩見・重富による論文をScientific Reportsに発表しました。

Research

私たちの体は上皮細胞と呼ばれる互いに細胞接着する細胞のシートによって覆われています。上皮細胞は、体の表面のみならず、様々な器官の表面を覆い、外界との物質の交換に於いて重要な役割を果たしています。また上皮細胞は常に外界からの異物にも曝されています。このため、異物の体内への侵入を防ぐことも上皮細胞の重要な働きの1つです。
私たちの研究室では、上皮細胞の多彩な機能を担う細胞膜構造(細胞接着装置、微絨毛など)に着目し、その構築原理を解明したいと考えています。
具体的には以下のようなテーマで研究を進めています。

  • 細胞接着構造の分子構築の解明
  • 微絨毛の形成メカニズムの解明
  • 細胞膜と細胞骨格の動的な相互作用
  • 上皮細胞と間葉細胞の細胞膜脂質の違いや病態との関わりについて
  • 上皮細胞の極性形成に関わる分子機構の解明
  • これまでの研究はこちら

Members

池ノ内 順一

Professor Junichi Ikenouchi M.D., Ph.D.
ぜひ気軽に研究室を見に来てください!
[略歴]

 

助教 奥本 寛治  [略歴]
助教 松沢 健司
M2 青木佳南 重富健太 松竹彩香
M1 大賀勇人 伴ノ内優太 樋本拓也
B4 平野智裕
B3 中村朱理 望月優輝


卒業生

平成25年度卒 塩見僚 (修士/研究指導委託)
平成26年度卒 前田史世 (修士/研究指導委託) 武末力 (学士)
平成27年度卒 吉田佳瞳樹 (学士)


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Publication

最近の発表論文   [全て見る]

(† : Corresponding author)
(* : Co-first author)

†Ikenouchi J, Aoki K.
Membrane bleb : a seesaw game of two small GTPases.
Small GTPases. 2016 [Pubmed] (Review)

Aoki K, Maeda F, Nagasako T, Mochizuki Y, Uchida S, and †Ikenouchi J.
A RhoA and Rnd3 cycle regulates actin reassembly during membrane blebbing
Proc Natl Acad Sci U S A. 2016 Mar 29;113(13):E1863-71. [Pubmed]

*Shiomi R, *Shigetomi K, Inai T, Sakai M, †Ikenouchi J.
CaMKII regulates the strength of the epithelial barrier.
Sci Rep. 2015 Aug 18;5:13262. [Pubmed]

Arita Y, Nishimura S, Ishitsuka R, Kishimoto T, Ikenouchi J, Ishii K, Umeda M, Matsunaga S, Kobayashi T, †Yoshida M.
Targeting cholesterol in a liquid-disordered environment by theonellamides modulates cell membrane order and cell shape.
Chem Biol. 2015 May 21;22(5):604-10. [Pubmed]

Ohoka A, Kajita M, Ikenouchi J, Yako Y, Kitamoto S, Kon S, Ikegawa M, Shimada T, Ishikawa S, †Fujita Y.
EPLIN is a crucial regulator for extrusion of RasV12-transformed cells.
J Cell Sci. 2015 Feb 15;128(4):781-9. [Pubmed]

Oda Y, Otani T, Ikenouchi J, †Furuse M.
Tricellulin regulates junctional tension of epithelial cells at tricellular contacts through Cdc42.
J Cell Sci. 2014 Oct 1;127(Pt 19):4201-12. [Pubmed]

†Ikenouchi J, Hirata M, Yonemura S, Umeda M.
Sphingomyelin clustering is essential for the formation of microvilli.
J Cell Sci. 2013 Aug 15;126(Pt 16):3585-92. [Pubmed]

Recruitment

大学院生、ポストドクター、研究補助員の募集を行っています。 [詳細はこちら]

Contact

九州大学理学部生物学科情報生物学講座 代謝生理学
九州大学大学院システム生命科学府 脂質細胞生物学
池ノ内順一
〒819-0395 福岡市西区元岡744 九州大学理学研究院 ウエスト1号館 D-809
TEL&FAX : 092-802-4292
E-mail : ikenouchi.junichi.033(at-mark)m.kyushu-u.ac.jp